SETSTOCK’05

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 友達が行けなくなったフェスのチケットを譲ってもらい故郷、広島へ。三原の実家で荷物整理をして翌朝、広島駅で仲間と合流。そこからシャトルバスで2時間ほど北の山、庄原へ。バスが当日券なので補助席へ案内される。隣の子は去年も行ったらしい、絶対来てよかったと思うよ、と。大学4年生らしく就活も終わり最後の夏休みはモンゴルで価値観のかわる景色を見たいそうです。自分のときはどこにも行かなかったのでうらやましい。
 会場に着いて芝生に腰を下ろすと、お昼に流しそうめんを食べたくるりが歌い始めた。ばらの花と東京で少し泣く。ステージ横で音楽に負けずに鳴いているせみの声は聞こえただろうか。ベニーK。ハイロウズ。徐々に太陽が地平線に近づく。大きなすり鉢状になっている芝生に立っていると今ここが音を立てて宇宙空間を飛んでいるのが分かる。上も下もない。六面を囲まれた生活の中で忘れた感覚。
 リップスライムが終わるころには随分涼しくなった。人の肌は柔らかい夕焼け色に染まり芝生の緑に囲まれて互いの色を強め合う。鮮やかなピンク色。太陽が沈みステージライトが会場を占拠する。遠くで輝く光はそのままみんなの満足そうな顔を照らしだす。最後はミスターチルドレン
 帰りのバスに乗るとき花火が上がった。何かあるごとに夏が終わったような気がしてしまう。きっと蝉が残り1週間で死ぬからか、夏の印象が強すぎて記憶が途切れているからだろう。まだ、7月だ。夜はそのまま友達の家に泊めてもらった。新婚生活が楽しそうで、幸せになってもらいたいと思った。
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