ドの鳴り続けるカンを首にぶら下げて美術館を歩く。 小さな部屋で響いていた音は、 吹き抜けの階段、庭園へと回遊すれば、 空間の広がりや、水と風の音の中に消えていく。 仕掛けられた和音の濃密な場所では、 居合わせた人の音も周りに溶け込んで 隙間の無…
夕暮れ。屈斜路湖、コタン温泉の横で十数羽の白鳥の鳴き声が湖に響きわたるのを聴く。 十勝平野を帯広へと車を走らせる。 日が隠れ辺りが薄暗くなると、 道路の両脇に広がる畑と空は それぞれ緑と青の幕のようになり 地平線に向かって閉じるようにして闇へと…
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