沼田東小学校

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 学校を卒業して社会人になる前に三原へ帰省していた。約10年ぶりに家から小学校まで歩いてみる。周りは田んぼと山に囲まれているので、滋賀に比べると空は狭く色も薄い。歩道の隣には小さな川が続いていて、歩くと足元の水面に映る太陽がずっとついてくる。小学生の時の会話を覚えている。学校の帰り、足元の太陽を指差して、「ここに太陽が映っとるね」と僕、少し前を歩く友達は「え、ここじゃろ。そこにはない。」と自分の足元を指差す。僕は映った太陽がついてくるのは納得できたが、2人いれば映る太陽も2箇所に増えることが不思議だった。自分には1つしか見えないから。友達は「お前のは偽物だ」と言っていた。
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 小学校は10年前とほとんど同じで籾殻を焼いているにおいが懐かしかった。スリリングなワンパク山はなくなっていたけど下駄箱や石拾いに使う缶は昔のまま。缶の裏を手前に収納すると使うとき取り出しにくいのだよ。
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校舎に描かれる大きな卒業制作は年ごとに増えているようで、汚かったトイレの入り口には青空や山、動物などが壁一面に描かれていた。「女子便所」の表札はなくなり、代わりに「大地と自然の恵み」と書かれていた。