新婚旅行とフランスの建築4/7,8,9,10,11

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朝、もう一度屋上に上がってみると、目新しかった屋上の形もいくぶん日常の景色となっていたが、それでも朝日にてらされたコンクリートの古い表面がごつごつとしているのをみて、ずっと前からそれがそこにあることを知っていたかのような愛着が湧いてくる。パリに戻るため、チェックアウトをしてマルセイユを後に。
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TGVでパリに夕方戻るとそのままリヨン駅から東へ歩く。この辺りは犬の散歩やランニングにぴったりといった感じで、セーヌ川沿いに広範囲にわたって公園が整備されています。芝生の斜面に覆われた、オムニ・スポーツ・センターを越えると、その先には見上げると水平感覚が消えてしまいそうな映画博物館、その手前にリボンのように軽やかなシモーヌ・ドゥ・ボーヴォワール橋が架かり、これを渡ると本を4冊向かい合わせて置いたようなフランス国立図書館へと続くという、見渡す限り見たことのない形をしたものに囲まれています。特に図書館は中心に隠された敷地が凄くて、それを取り囲む長い通路を一周していると、これはしっかり勉強して帰らないと図書館に申し訳ない、という気さえしてくる。とはいえ、この日、月曜日は予約制で本の閲覧ができなかったので、日没を狙って凱旋門へ。
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凱旋門から見ると通りの特徴が良く分かって面白い。シャンゼリゼ通りの明るさとにぎやかさ、それと別の暗い通りに、溜まっては流れるヘッドライトの粒々の輝きが印象的でした。エッフェル塔のきらきらも良かった。

  • 4/8,9パリ〜フランクフルト

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フランクフルトへ。新幹線でパリ東駅から約4時間。昼はメッセで照明器具の見本市Light+Buildingを見て、夜はライトアップなどのイベントluminaleをぶらぶらする。10分おきぐらいにバスが街を回っていてこれを使って街を見ながら移動することもできます。街中に仕掛けられた光を一度にたくさん見ていると好みがはっきりしてきます。モノを光として感じさせるか、それとも光を形ある新しいモノとして感じさせるかの2通りに分けるとすると後者が面白いです。オラファーエリアソンや、Ingo Wendtなどがよかった。このあたりの食べ物では、立ち食いピザ屋とラーメン屋「KAMON」とソーセージ、ビールがうまかった。
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Apartments Duvalという川沿いの古いアパートは、中がきれいに改装されていて、朝は冷蔵庫にあるものを好きに食べられる。トーストで焼いて食べるパンが美味しい。フロントもなく、カードも使えず、朝はポストに鍵を入れて帰るという、ラフなスタイルだったけど、暖房はオイルヒーターで天井も高くて、中庭も見えて明るく、くつろげました。この辺のアパートはみんな天井が高そうです。見本市の時期はホテルの値段がどこも3倍ぐらいするのだけど、そのなかではまだ安いほうなのでお勧め。次に来たときは郊外に挑戦したい。

  • 4/10フランクフルト〜パリ

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朝一でパリに向かい、買い物。靴を買ってポンピドーの本屋でユニテダビタシオンの本を買う。のんちゃんの好きな服もたくさんあって僕も靴を買った。あとはオルセー美術館ゴッホを見て、ピカソ美術館や、エッフェル塔を見ました。

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最終日は空港へ行く前に、ケ・ブランリー美術館へ。ここは手前の並木がカーブに沿って並べられたガラスに映り、それが奥にある美術館の庭の景色と混ざり合って、一歩一歩進むごとに景色が変わるのですが。このページがめくれるようにどんどん変わっていくのが、とても美しい映像の中に入っているような気にさせてとてもよかった。ガラスの奥に入ると、茶褐色の船体を持ち上げる柱の周りに色とりどりの光のチューブが地面から突き出ていて、これはまた夜に来てみたいと思いながらも、時間切れのためシャルルドゴール空港へ。
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 出発のターミナルは到着時に歩いたときの長い直線的なイメージとはずいぶん違って、卵型のケースの中を巣のようにワイヤーが張り巡らされているという、宇宙船的でかっこいいターミナルでした。
フランスをまわってみて、日本との違いをあげるなら、それは休日の時間の使い方でした。サービス業も休みが多く、休日の楽しみ方の一つ一つが、国の雰囲気を作っているようでもありました。