眼を持たない自然

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 のんちゃんと然別湖へ。雪と針葉樹に囲まれた湖上では氷を積み重ねて出来るイグルーが村を形成している。寒さや風をしのぐだけのちょっとしたものでも、氷となると何もかも未知の体験でテンション上がりっぱなしだった。夜は浴衣から着替えて氷のバーへ。氷のグラスはテーブルの上に置くと滑るのでコルクのコースターを挟んだ。冷たいお酒とひんやりとしたグラスを口にしながら、室内を見渡す。全て氷で出来ている足元の床や天井を支える背の高い透明な柱などが、ピーンと張り詰めた空気によって維持されているのがわかる。外では氷一面の景色に囲まれながら体の芯から温まる露天風呂があって一度入ると出られないくらい気持ち良かった。翌朝はネイチャーセンターの方にお話を聞きながら森の散歩へ。とど松や蝦夷松にはアカゲラやモモンガの開けた穴がたくさんあった。まさに自然の森に見えたが、数百年かけて育つ蝦夷松にとっては危機的な状況らしい。こいつはあと100年生きて欲しい。森の環境を維持しようとするその眼は100年先を向いていた。
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広葉樹VS針葉樹