直島へ
日帰りで行ってきました
十八切符でことこと揺られて宇野駅からフェリーに乗り換え
誰もいない改札口に向けて定期券を差し出す光景が懐かしい
直島は小さな島なので港で自転車をレンタル
- 南寺
真っ暗で何も見えない
ついさっきまで当たり前に
山や空や家が見えていたのに
数分間じっとしていると
何も見えないことに慣れる
さっきは見える自分にとっての見えない状態だったけど
今度は見えない自分にとっての見る状態に変わった
どちらも真っ暗には変わりないのだけれども
見ることが受動的から能動的に変わるといったらいいだろうか
こんなのは初めての感覚だったので怖くてどきどきした
さらにじっとしていると周辺視にぼんやりと光が見え始める
完全に閾を越えると形がはっきりしてきた
光が定位していないので歩いても
ひかりまでの距離感がつかめず大きさもあいまい
この作品は人によって星が見えたり青や緑が見えたり
さまざまらしいので
固定観念を無くして何も考えずに見たほうが
自由に見れて良いだろうと思ったけど
そうもいきませんでした
地中美術館へ
プロジェクターで投影された光は頭の中で立体にされ
歩くと少し遅れて形や大きさが変化しました
青紫と黄色の部屋はなんとも不思議
空を見る作品は新潟で見たことがあったので素通り
別料金で日没のプログラムを体験できるそうです
「睡蓮」をじっくり鑑賞
- ウォルター・デ・マリア「タイム/タイムレス/ノー・タイム」
コンクリートの大きな部屋の真ん中につやつやの大きな球体
端には金箔の棒がたくさんあって
それらを太陽が照らしてて
中でゆっくりする
音がよく響く
この中にいるだけでなんだか幸せな気分になりました
美術館の外にも彼の作品があって外からでも見えるのですが
中に入って見たほうがなぜか良かったです
この美術館の光はほとんど自然光なので
時間によって作品の雰囲気が全然違うらしい
今度は一日かけて体験したいです
監視員の方々も「毎日ずっといても全然飽きないし貴重な体験」と生き生きした様子でした
7時のフェリーに乗って
十八切符で草津まで帰ろうとしたのですが
信号機の故障で西明石までしか戻れませんでした
野宿しようと思いましたが
JRの人に「大阪までならタクシーを出します」と言われたので
「ふざけんじゃねえ!」とは言わなかったけど
そんな感じのことを言って
草津までタクシーで運んでもらいました もちろんタダで
3時過ぎに帰宅
宇宙からできた地球と地球で生まれた生命と人間から生まれた自分
これらのギャップとつながりを自覚させるような装置がたくさんあります
ベネッセアートサイト直島