トロッコの音

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 初社員旅行で幹事でした。26人、祇園で宴会して次の日は自由行動、7人で嵐山散策。天龍寺庭園を通り抜け、トロッコ列車に揺られました。保津川の渓谷は列車が速いためどれも一瞬で過ぎ去ります。全席指定だけど見所が右にあったり左にあったりするので(というかだいたい右だけど)立ち上がると座るのも忘れて見入ってました。途中で降りて一日ゆっくりしたいところですね。窓の無い列車では重なり合うたくさんの「ガタンゴトンガタンゴトン」という音が、時折降る小雨と秋の冷たい風の中へ消えてゆきます。風邪ひくかと思いつつもテンション上がりました。
 これと正反対の音を思い出したのですがそれは夜疲れて乗る通勤電車の「ガタンゴトン」。ipod浜田真理子を聞きながら帰っていたときです。あんまり人も載ってなく「変化」するものといえば電車の止まったり走ったりを知らせる「ガタンゴトン」のテンポぐらいでした。ところが電車が終着駅のホームに差し掛かるところで線路のつなぎ目がなくなったのか電車の動きであるはずのテンポも消えてしまい、ゆっくり進む電車は耳にとって動くでも止まるでもなく、ほんまに消えて無くなってしまいそうな静かな乗り物になりました。テンポで動きを判断しているときに突然音も無く進む電車になったため、一瞬確かなものが消えてしまったような感じがしたのです。また明日も乗りに来るのだからと電車を後にしましたが。そういうわけでipodからのリズムに被さって消えたガタンゴトンとは正反対にある躍動がトロッコで聞けました。電車は楽しい。
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